ビアトリクス・ポターのプライベートな空間 カースル・コテージとモス・エクルズ湖を訪問

Near Sawrey(ニア・ソーリー)村のHill Top(ヒル・トップ)をBeatrix Potter(ビアトリクス・ポター)の公の家とするなら、今回ご紹介するCastle Cottage(カースル・コテージ)は彼女の私的な家です。

この記事では、Beatrix Potterのプライベートに焦点を当てて、Castle CottageとMoss Eccles Tarn(モス・エクルズ湖)を紹介します。

目次

カースル・コテージ

Castle Cottage sign

Castle Cottage(カースル・コテージ)はBeatrix Potter(ビアトリクス・ポター)が夫のWilliam Heelis(ウィリアム・ヒーリス)と共に住んでいた家です。

現在Castle CottageもNational Trust(ナショナル・トラスト)が管理していますが、今はMandy Marshall(マンディ・マーシャル)さんと彼女の夫が住んでいます。

National Trustは古い、そして価値ある建物に人を住まわせ、維持管理を続けています。

そういった建物に住むためにはNational Trustから3時間以上もの面接を受け、合格した人がその建物を守りながら住むことになります。

歴史的に価値ある建物に住むなんて夢のような話ですが、大きな責任もあるということですね。

Castle Cottageは一般公開されていませんが、Mandyさんが案内をしてくださる時だけ見ることができます。

私は直接彼女に連絡を取り、中を案内していただけることになりました。

Mandyさんはブルーバッジを持っている英国公認のガイドなので、とてもわかりやすくCastle Cottageを案内してくださいました。

Castle Cottageは唯一「町ねずみジョニーのおはなし」に階段が描かれています。

どのように描かれたかは絵本との比較記事を書いているので、こちらを参考にしてください。

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この家はHill Top(ヒル・トップ)と違ってプライベートを大切にする家だったそうで、出版社の人が来てもBeatrixはHill Topで迎えていたそうです。

昔は建物の左側3分の1がなかったそうですが、後から付け足されました。

庭に境目があるのでどこから付け足されたのかわかりますが、家は昔からこの状態だったのではと思うくらい自然に付け足されています。

Castle Cottage

家の中にはBeatrixやWilliamが使っていたデスクや振り子時計、本棚等もそのまま置いてあります。

手紙を書いたりするのにデスクを使用しているし、時計も時を刻んでいるし、本棚には現在の本がぎっしり詰まっていて、歴史上の人物が使用していたものを自分でも使えるって、とても幸せを感じることだと思います。

Mandyさんが言うには、物は使い続けないと価値がなくなってしまうのだそうです。

私はデスクに触らせてもらいました。傷もあって年月を感じました。

William's Desk at Castle Cottage
Mandyさんはこのデスクでクリスマスカードを書くそうです。

窓からは庭とNear Sawrey村が見えます。

庭は芝生が敷き詰められていて、ティーパーティをしたりするそうです。

晴れた日にはきっと気持ちの良いティータイムになるだろうと思います。

実写版の映画Peter Rabbit(ピーター・ラビット)には、鳥が向こうの丘からCastle Cottageを越えていくシーンがあるそうです。

View from Castle Cottage
窓からTower Bank Armsが見えます。木の枝で隠れていますがHill Topも見えます。

この家には2階から庭へ出る階段が着いています。

Beatrixは好まれざる客が来ると、この階段から外に逃げ出していたそうです。彼女のおちゃめな性格が垣間見えました。

Staircases to the Gardens at Castle Cottage
Beatrixが庭へ逃げ出す階段

庭の一角に植えられている2本の木はWilliamとBeatrixが植えたそうで、角度を変えると1本の木に見えます。

2人が寄り添っているようで、とてもロマンチックです。

Two trees Willian and Beatrix planted
WilliamとBeatrixが植えた2本の木

MandyさんはHerdwick sheep(ハードウィック種)という羊の毛糸で作ったカバンも売っています。

ハードウィック種は湖水地方固有の羊ですが、育ちが遅くコストがかかりすぎるため、多くの牧場から排除されてしまい絶滅の危機に瀕してしまいました。

Beatrix Potterは自らの牧場でハードウィック種を育て、保護に努めました。

Madnyさんもそれに賛同し、ハードウィック種のカバンを売っているのだそうです。

Another house of Castle Cottage
この建物でカバンを販売しています

これらのカバンは全て染色せずに、羊毛のそのままの色を使っています。

ハードウィック種の毛は白色、こげ茶、赤色の3色しかありません。

Wool of Herdwick Sheep
3色の羊毛

羊を管理するために赤いペンキで文字を書くので、その部分だけ赤色の毛糸となります。

よって、赤色はとても貴重で、その赤色をどうデザインするのかが難しいとのことです。

高価ではありますが丈夫で飽きの来ないデザインだと思います。

Herdwick sheep bags
1つ1つのカバンの色味が微妙に異なります。

モス・エクルズ湖

Moss Eccles Tarn(モス・エクルズ湖)はNear Sawreyから歩いて15分くらいで行けます。

Hill TopでMoss Eccles Tarnへの簡単な地図をもらえますが、ゲートの数や分かれ道の数が実際とは異なるので気を付けてください。

モス・エクルズ湖への行き方

Near SawreyからStones Lane(ストーンズ・レーン)を歩き、丘を登ると牛舎があり、道をまっすぐ進みます。

周りは全て牧場です。まっすぐ丘を登りきると視界が開け、小さな湖が姿を現します。

Cows on the road to Moss Eccles Tarn
牛舎を右に歩きます
The Way to Moss Eccles Tarn
この道をまっすぐ進むと…
The National Trust Sign at Moss Eccles Tarn
丘の上にMoss Eccles Tarnがあります

この小さな人口湖はBeatrixとWilliamが舟を浮かべて楽しんだそうで、Beatrixが植えた蓮は6月に花を咲かせるそうです。

私が到着した時は私以外の誰もおらず、鳥のさえずり、風が湖をなでる音、羊の鳴き声しか聞こえませんでした。

平和で静かな時間でした。

湖水地方には多くの湖がありますが、私はMoss Eccles Tarnが一番好きです。

The sign of National Trust at Moss Eccles Tarn

Castle CottageとMoss Eccles TarnはBeatrix Potterの私生活を垣間見ることができる場所です。

次は6月にMoss Eccles Tarnの蓮の花が咲いている時に訪問したいです。

Near Sawreyにあるその他のBeatrix Potterゆかりの地については、湖水地方の小さな村 ニア・ソーリーへビアトリクス・ポターを訪ねて ヒル・トップとタワー・バンク・アームズもご覧ください。

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